第20回 日本ITU協会より「国際活動奨励賞」をいただく事になりました

今回の分は一時帰国した日本で書かせていただいています。私ごとで恐縮なのですが、日本ITU協会と言う日本の協会より「国際活動奨励賞」なるものをいただく事になりました。前から何度か書かせていただいている、アフリカ開発会議(TICAD-V)も6月初めに開催されるため、日本に一時帰国する事にしました。

 

国連経済社会審議会(ECOSOC)に置かれている多くの国連専門機関は、開発途上国において活動するケースが多いのですが、先進国においても現地政府やNGOなどが協会を作り、専門機関の活動を援助する事があります。

日本にもこれらの組織があります。 有名どころでは、日本UNESCO協会やNPO法人である日本UNICEF協会などがあります。国連最古の専門機関であるITU=国際電気通信連合も、総務省や電気通信業界の支援の基、日本ITU協会(*1) という財団法人がそのITUの活動をサポートしています。日本ITU協会は主に通信関連の標準化活動や各種啓蒙活動、そして開発途上国に対してのICT関連支援を手伝っています。

ちなみにITUは、19世紀末に、電信を国を超えてスムースに伝えるための調整機関として作られた国際機関です。国際連盟の設立にあたりその下部組織になり、そして国際連合の設立に伴い、その専門機関として統合されました。

国連は、2003年にジュネーブそして2005年にチュニスにおいて、国連世界情報社会サミットを開きました。このサミットでは、情報社会をどのように構築していくのかが話し合われ、その結果はチュニス・コミットメントとしてまとめられました。

式典では通信関係なので、総務省副大臣が基調講演を行われました。

式典では通信関係なので、総務省副大臣が基調講演を行われました。

日本ITU協会では、この国連世界情報社会サミットで確約された、情報社会の構築に寄与
する国際協力を行った人に対して、毎年協会賞を授与しているようです。今回、JICAの方が私を推薦してくださり、大変光栄なことに国際活動奨励賞という賞をいただく事になりました。日本ITU協会のホームページ によると(*2)、「功績賞および国際協力賞に該当する諸活動にすでに参加し、今後これらの領域において継続して 寄与することが期待される方。」という事だそうです。勿論、私個人の功績というよりも、私の活動をサポートしてくださっている方々や機関あっての物です。ICTを使用した開発途上国支援の分野で多大な功績がある諸先輩の中に混じって、この様な賞をいただく事は身が引き締まる思いです。

式典は、式典の流れの案内が非常にくわしくあったり、一列になって会場に案内されたり、非常に日本的でおもしろかったです。特に二つの手で賞状をいただいたのは、小学校の卒業式いらいでした。

式典の後の懇親会は業界の方が200人ぐらいいらっしゃったでしょうか。日本の通信業界の方や、通信分野で国際協力を行っている方が多く参加されていました。

式典の後の懇親会は業界の方が200人ぐらいいらっしゃったでしょうか。日本の通信業界の方や、通信分野で国際協力を行っている方が多く参加されていました。

さて、6月1から3日にかけ、横浜のパシフィコ横浜で5年に一度のアフリカ開発会議が開かれます。今ニュースで見たのですが、5月15日にはアフリカ資源国の大臣や政府高官が参加する国資源ビジネスサミットが、初めて国内で行われたようです。これもTICADに向けた活動の一環だと思われます。 しかし、今回のTICADに関しては、アフリカのポテンシャルを見据えた論議や盛り上がりが今一つ欠けているように思われます。これはTICADのサイドイベントとして行われる各種サイドイベント会合にも見える点です。

あくまで個人的な感想なのですが、多くのサイドイベントの論点が、アフリカの問題とその解決方法にフォーカスしている様に見える事が気になります。もっとアフリカの開発ポテンシャルやビジネスポテンシャルを見据え、そしてそれらを日本や日本企業との戦略的かつ互恵的なパートナーシップとして築き上げていくか。その様なポジティブな議論がもっと展開されるべきではないかと思います。

何度か書かせていただきましたが、日本というブランドは、アフリカ諸国でも未だ高いブランド力を持っています。しかし、アジアでもそうですが、アフリカでもこのブランド力は他の国に押されています。ここで踏ん張らないと、このブランド力はどんどん低下するでしょう。また、最後のフロンティア市場であるアフリカに参入するチャンスは、日に日に狭くなっていきます。今回のTICADを契機に、このような議論がもう少し日本で活発になる事を期待しています。

ちなみに、今回のTICADのサイドイベントの一環として、ルワンダにおけるイノベーションのセッションが開催されます。ルワンダで、JICAと共に支援活動をおこなっている神戸情報大学大学院(KIC)が主催となり、「ルワンダと日本との間で起こっている情報通信技術(ICT)によるイノベーション」を題材として、ルワンダで活躍している日本のICT企業の方などとのパネルセッションを行います。このイベントには、私もモデレーターとして参加させていただきます。もしご興味のある方がいらっしゃいましたら、是非6月3日12時30分から14時のセッションに参加してみてください。

 

*1 一般財団法人日本ITU協会 https://www.ituaj.jp/

*2 日本ITU協会賞とは http://www.ituaj.jp/archive/01_01_ituaj_sho.html

ブログ執筆者執筆者:山中敦之

阪神大震災の際に情報通信技術が災害復興に役立つ経験をして以来、モンゴルを始め世界中色々なところで情報通信技術を国や社会の開発に役立てる活動を行う。2010年初頭よりアフリカのルワンダで情報通信技術の政策アドバイザーをしています。

アフリカは過去に何回か短期出張で来ましたが、長期滞在は千の丘の国であるルワンダが初めてです。自分より日本人ぽいルワンダ人に時に戸惑いつつも、情報通信技術を使った社会・経済発展を進めるべく奮闘中。ルワンダだけでなく近隣国を含め、日本からはまだ遠いアフリカのことを少しでもご紹介できたら良いかと思っております。

シリーズ : 千の丘から 記事一覧へ

 


カテゴリー: 千の丘から パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です