Episode 14:若手社員から学ぶこと。

こんにちは、Asooです。
こちらの事情で入稿が間に合わず、皆様にお届けするのが遅くなってしまいました。深くお詫び申し上げます。

北海道はそろそろ初雪が舞う季節になりましたが、短い秋が通り過ぎ、冬に向かうころ、我々の業界は急に忙しくなります。

 

今年の札幌の紅葉(北海道知事公館&近代美術館)

今年の札幌の紅葉(北海道知事公館&近代美術館)


すでに皆さんご自身の衣替えはお済みだと思いますが、鉄道の世界にも秋に入ると「衣替え」があります。
北海道では「入冬期整備」と言いますが、夏場に使用していないヒーター関係の点検や、空調設備の暖房優先への切り替え、ラッセル車(下写真の除雪車両)なども既に点検整備が終了し、この時期に工場から全道各地に配置されていきます。どこの職場もぴんと緊張感が走り、厳しい冬を迎え撃つ準備が着々と進んでいきます。そんな様子を目にすると、「いよいよだな!」とこちらも気の引き締まる、そんな季節です。

冬の除雪風景(宗谷本線)この作業が厳冬の安全輸送を支えています。

冬の除雪風景(宗谷本線)
この作業が厳冬の安全輸送を支えています。

さて話は変わりますが、私のように40を過ぎた年齢になると、若手社員の教育も大事な仕事の一つになり、時々講義をしたり、逆に彼らの話を聞いたり(時には食事に誘って)することが増えてきます。彼らからの話は中身の善し悪しは別として、非常にストレートでわかりやすく、自分のことと比べながら聞いてみると、私にとってもいい勉強になります。

そんな席で、彼らに仕事上の悩みはと聞くと、たいがいは今の配属場所が自分の希望と違うとか、早く一人前になるにはどうしたらよいかという話。今の思う仕事に就けるかということと、早く目に見える結果(=自信)が欲しいという感じに聞こえます。

以前は「あまりいろいろ考えずに、まずは目の前の仕事に全力で取り組みなさい! 仕事をこなしていく中で視野も広がっていくよ。」と諭していましたし、以前このDragon Labs.の「ルーキーズ・カフェ」のコラムにも似たようなことを書きましたが、彼らにとってそんな単純な話ではなく、それでは納得していないことに最近気づきました。そう思って2度3度と仕事は変わっていっても、依然として自分の思う仕事にたどり着けないという現実になっているのです。

彼らのやりたい仕事というのは、「技術開発」や「営業戦略」「経営企画」といった、いわゆるクリエイティブな仕事。それに対して今の仕事は、現場業務や本社スタッフ部門でも資料作成や調整業務。やり方一つでクリエイティブな仕事はいくらでもできるだろ!と思いつつも、それがわからず苦悩しているのですから、何か言ってあげなければいけません(汗・・・)。

「目の前の仕事を全力で・・・」というだけでは、効き目がないようです。
そんなことがあって、最近は若手社員へこんなアドバイスをしています。

 

■「想い」を持って仕事をしよう。

なかなか周りには「カリスマ」みたいな人はいないし、一人一人の能力もそこそこ知れているので、自分が属しているチームが進む方向、持っている情報や自分が得意とするスキルを集めて、そこから生まれる「想い」を自分がしっかり持って仕事をすること。それは自分の目指す方向とは違っても、今はそれでよし。チームでの成功が次のあなたのステップを広げてくれるはずです。

 

■「創造的」ということ。

誰も貴方に「あっと驚く大発明」のようなものは望んでいません。「創造」とはこれまでにないものを作り出すことに他なりませんが、この概念は既存の要素や素材の組み合わせが「独創的」であることが必要で、仕事も全く同じことです。そのためには個人の知識の広さと深さが必要であり、この知識や技術を組み合わせて問題解決を図るというのが日々の仕事になっているはずです。だからもっともっと勉強しましょう。(私は最近サボり気味ですので、自戒の念も込めて・・・)

 

■(特に技術屋さんに対して)技術進歩が成長のエンジン

製品や技術は、3つの段階「技術革新」→「成長」→「成熟」を経ていくが、成熟段階では次の技術革新が生まれてくるため、前の技術は陳腐化するか非効率的なものになってしまいます。また同じものをずっと生産していれば、「カイゼン」的改良や習熟を経て、生産にかかる時間や手間が省けてくるのでコストダウンを図ることができる。
従って同じ作業や製品であっても、どうやって習熟度を上げ時間とコストを下げていくか、同時に常に次の技術を考えなければならないし、これが会社の技術力維持と成長のエンジンとなります。

ちょっと偉そうな(?)話に聞こえたかもしれませんが、単調に見える今の仕事に、自分の想いを重ねられればきっとモチベーションが少しは上がるのではないか? ルーティンワークでも少し工夫をして、上司から「ありがとう」と言われれば、少しは自信になるのではないか? と期待をして、若い彼らをまた送り出しています。

こんな話を今年春あたりからしているのですが、最近彼らの職場を訪ねて話を聞いてみると、少しずつではありますが「希望の光?」が見えてきた人も、「少なからず」いるようです(笑)。まだまだ冬の日差しのような弱いものだと思いますが、少しは彼らの背中を押すことができているようでホッとしています。

どこの会社も同じようなものかも知れませんが、社員同士が語り合ったり、公式面談以外に話を聞いたりする機会がめっきり減ったように感じます。個人の高い仕事のスキルやコミュニケーション能力が要求される一方で、肝心の身内同士の信頼感が薄らいでいくというのはなかなか厳しいものです。といって私も本音で語ろうと言えば、食事するとか一緒に飲むといったありきたりで下世話な方法しか知らないのですが、そういう「場」を作ることが自分の大切な役割だと思っています。

その「場」を通じて、いろいろな人の多様な価値観を共有でき、私もいろいろなことをそこから学ぶことができます。一見彼らを指導教育しているように見えて、実はこういう「場」を作った私が一番勉強になっているかもしれません。

ブログ執筆者執筆者:Asoo

北海道にて技術屋稼業もはや15年。鉄道システムエンジニアとして、もう少しで一人前と認められるかな?というところで、数々の壁にぶち当たり、試行錯誤を繰り返し五里霧中の日々を送る。仕事では、” Think globally, Act locally ! ” を信条としながらも、時には北海道のゆったりした空気に身を任せて「明日は明日の風が吹く」と自然体を大切にする。この「ゆるさ」が醸し出す雰囲気が、どうも私の特徴のようだ。結構切羽詰まっていながら、このように日々のほほんと過ごしている私の、鼻歌みたいな独り言をお送りします。

 

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