人が足りないのに・・・

こんにちは。Alexです。

Singapore Art MuseumSingapore Art Museum / edwin.11

すみません。今月はまさか・・・と思うほど時間がとれなくて、原稿が遅れてしまって、申し訳ありません。
パソコンを開く時間すらなく、未読メールは日々増加、もはや、パソコンを開くのも嫌になる状況が続いております。唯一の息抜きはフェイスブックを開くこと・・・・なんて、友人関係すらバーチャルな感じの時間の過ごし方になっております。 ・・・・いかん、いかん。

 

さて、最近のシンガポール事情。

ここしばらく、外国人へのビザを発行基準を上げたため、飲食業やサービス業のように「低賃金・長時間勤務・重労働」的な業界は、フィリピン、マレーシア、各国の外国人の労働力に頼っていたので大打撃。現状の店を維持することすらできないほど、各社人手不足に陥ってます。

業界が沈没するような大打撃のある方針を出された政府の意図は、結局、シンガポール人・永住権保持者・またはそれらの配偶者を、ある程度高い賃金で採用させること。つまり、仕事がこの国の人たちに回るようにすること。シンガポール人がシンガポールで優先されて当たり前、というわけ。まぁ、国として考えれば選挙権のある国民に明らかなメリットが提供されるのは、確かにその通りにも見えるのですが。

ところが会社の立場になると、これまた一苦労。「いい思いをして当たり前」なシンガポールの皆様が、「低賃金、長時間勤務、重労働」なお仕事につくかというと、そんな仕事は選ばない。なので、実質そんなに仕事ができなくても、「シンガポール人だから」「永住権保持者だから」ちょっと高めの給料で雇わねばならぬ・・・・という状況になり、結局、 現状の外国人スタッフは、自分より仕事ができない人たちが高給与で雇われていることへの不満も高る。そんな高い給料で雇った現地の人たちは「大変だから」とすぐ辞めていく。

・・・・そんな状況で、うちの会社の場合は(そして多くのサービス業の場合は)、お客様へのサービスすらままならないほどに、スタッフが足りない。お客様が帰られても、テーブルを片付ける人が足りない。だから、テーブルは空いているのに、片付けやセッティングが間に合わず、お客様をご案内できない・・・・・・。 料理だって、提供するのに時間がかかる・・・という負のスパイラルに陥る。

みんなが不便を感じるほどの(店舗を閉めなければいけないほどの)人手不足は、長期的に見たらシンガポール政府にとってもあまりメリットがないのでは?とも思うが、今はその方針に従うしかない。

そんな中、グループ会社の研修部門は「覆面調査をして、スタッフがちゃんとサービスを仕事をしているか評価をする」と申し出ました。 この人手が足りない時に・・・・そんな予算と人手があるなら、お店の子に多少払って、その調査をする人たちが店を手伝ってくれ・・・・と思う。とはいえ、こんな時期だからこそ、客観的な評価も大切かもしれない。

お店を閉めないと店に人が足りない・・・というほどの深刻な状況を、トップマネジメントはわかっているのかいないのか? 給料だってちゃんと払えていない中で、このたび新規出店をするという。「どうやって?」な状況。なので、「上司はきっとわかっているだろう」と思うことはやめた。わかっているかもしれないけれど、「現場はこうなんです。今のままでは、とても新店舗をオープンできません」と、きちんと伝えることにした。

そうしたら、突然呼び出されて個室に2時間半閉じ込められ、怒鳴られリンチのような説教を受けた。「そんなことは、わかっている。お前が言うなんて失礼だ」「お前がネガティブだから悪い」「ただ心配だと口で言っているだけだ」と言われ続けた後に、「でも、Alexが言うことも、きっと事実なんだろう」とは言っていましたが・・・。

正直、私自身がこの状況にネガティブなわけではない。そして、口で言っているだけでもない。
だから何ヶ月も前から採用活動だってしているし、結果として私にとって一番ありがたいことは、一番親しくしている店長クラスでやめる人がいないこと。(このまま上司が、支払うべき給料を支払わなければ、どうなるかわからないが)
「Alexさん、もう、僕たちは『一緒に頑張っていこう』という言葉すら、なんの説得力もないように感じるんです」・・・・と店長が弱音を吐いても、
「気持ちはわかるよ。でも、今、私たちにできることは、毎日を頑張ることと、会社を信じることしかないよね。私はもう少し頑張るよ。」と、笑って、きれいごとを伝えるしかない。やっぱり私も彼らと同様に、無力感に包まれる。でも、みんなが私と一緒にいることをわかってくれるように、一緒に店舗でも仕事をする。
「このスタッフが退職するのを止めてくれ」と言われれば、すぐに店舗に飛んでいっては、そのスタッフときちんと話をして、思いとどまるように働きかける。

「何もしていないのは、私ではない」・・・と思うけれど、
自分の成果をあえて「これをやった。あれをやった」と上司に伝えたところで、結局は文句を言いたいだけなのだから、黙っておく。 毎日芯から疲れているので、ストレス発散的な怒鳴りの時間は、早く終わらせて欲しいのだ。(そして、おそらく魚骨氏は遠からず、仕事から外されるはずだから、私もあまり労力を使いたくないのだ)

ちゃんと働いてくれる人を採用できない上に、シンガポール人を採用してもすぐにやめていくから、採用広告費用もトレーニングの時間と労力も、コストの駄々漏れ。そして数々のプロジェクトが運営されストレスが続く中で、多くの人がAlexの過労を心配していたところ・・・・・・・・やはり、ある日、突然、私の体調が崩れた。

貧血気味で立てない。
タバコが突然まずなって、まったく吸うことができない。
疲れているのに夜も眠れず、おなかが(内臓が)今までにない感じに痛い。
・・・・・どうもおかしい。

心配になってさすがに病院に行くと、思いがけず妊娠が発覚。
ミトコンドリアみたいなものから心音が聞こえてきて、びっくりしすぎて涙が出てきた。

・・・・・・・・ほんと!? そんなことがあるんだ!?

想定外の出来事に動揺しつつも、自動的に、私も最前線の店舗業務からは、離脱しなければならなくなった。会社には今の激務からは解放してもらわねばなりません。というわけで、真っ先に社長と上司(魚骨氏)に報告する。

「おめでとう!大事にしてね。仕事の内容は変更するので、体に気をつけて」 というメッセージが届いたのもつかの間。

人のめでたい話や休暇の時に限って悪さをする魚骨氏は、案の定最近、意地悪が激しくなってきた。 人前でののしられ、怒鳴られ続けることも増えた。「やっぱりね」と思ったけれど、案の定である。

Alexはダメ妊婦代表。
むしろ魚骨氏に公表してから、徹夜して仕事しなければいけないことが増えた。あまりに魚骨氏の対応がひどくなってきたので、みんなの手を借りて守ってもらわなければならないと思い、あえて「妊娠した」と早い段階で公表に踏み切った。

病院に検診に行くと、働きすぎな私の中でどういうわけか、子は着々と育っているようだった。しかし、私が妊婦らしいケアをしきれておらず、「十分な睡眠」「ストレスを少なく」のどちらも達成できていないせいか、私の体重が落ちて、先生に注意された。先生に「病欠の診断書を書いてあげるから、会社を休みなさい」と言われ、正直助かった。うそも方便で「子供があまり着々と育っていないようなので、もう少し仕事を減らすようにドクターから言われている」と、魚骨氏には伝えた。

正直、立っているにも脂汗が出るほどつらい日もある。正直、今でもまだ妊婦の実感もなければ、子供をケアしなければ・・・と考えられるほど、余裕のある暮らしはできていない。それでも、実際にズボンのベルトが閉まらなくなり、店で立っている時間がきつくなったり、食べ物のにおいに敏感になったり、腹が張ったり・・・・という体調変化は日々ある。

店舗のスタッフは皆、「大事にしてください」「無理をしないでください」と言ってくれてありがたいけれど、スタッフが足りないことだって、よくわかっている。そんな中で自分が働けなくなって、申し訳ない。今の私の立場でできることは、早急にスタッフをたくさん採用する・・・・とか、第一線から一歩引いた形でサポートするしかない。私が店で働いたら、1人分の労働力しか助けてあげられないけないけれど、仕組を変える仕事をしたら、もっとたくさんの人の問題解決ができると信じて。

それでは皆様、また来月お会いいたしましょう(^^)

 

 

ブログ執筆者執筆者:Alex

旧『シンガポール日記』を執筆。仕事運だけは悪かったシンガポール生活も5年目。30代後半で「食」への関心が高い自分にようやく気づき、我に返ってシンガポール系の食産業に就職。5年目の本気(たぶん)。ピンとくる人を探し続け数年。今の社長に「あ、この人だ」と感じたことが、今までの職場と違うところ。ここで芽を出すつもりで邁進中。
これがなければ生きていけないもの:米、醤油、旦那、チリ(順不同)

 

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人が足りないのに・・・ への2件のフィードバック

  1. Shiho のコメント:

    おめでとうございます!!!
    なんのこれしき1の時からの読者です。
    私もすごく嬉しいです!

    今まで現場が子供のようなものだったと思うので
    一線に立てなくなって心配は尽きないかと思いますが
    まずはお体大切にしてくださいね。

  2. Alex のコメント:

    Shihoさん 

    以前、1の時にもコメントを頂戴したと思います。
    続けて読んでくださっていたんですね。感激です。
    コメントを頂いて、とても嬉しいです。

    Shihoさんのおっしゃるとおり、今までは仕事が子供みたいだったのですが、
    どうやら本物が出てくるらしいです(笑)

    私も心を柔らかくして、
    軸足をすこしずつ、仕事から私生活に移していこうと思っています。
    超高齢出産ですので、体に気をつけて過ごします(笑)
    ありがとうございます。

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