第10回 ルワンダのICT産業の可能性についてどなたか興味ございますか?

日本は猛暑と豪雨で大変だと聞いていますが、ルワンダも乾季に入り少々ほこりっぽくなってきました。気候変動の影響のせいか、今年は例年と比べ雨季と乾季のサイクルがおかしくいつもより長い雨季でした。自分としては雨が降ってくれたほうが埃が少なくて好きなのですが、農業のサイクルを考えると気候のサイクルが狂ってきているのは不安になります。特にルワンダのように農業を限界近くまで行っている国では死活問題になりかねません。この点も含め農業中心の経済依存から多角的に経済活動が行える産業転換を急いでいます。

ルワンダから日本に一時帰国された方から、このごろ官民含めルワンダについての問い合わせが多いと聞きました。ルワンダの可能性を高めるお手伝いをさせていただいている身からするととてもうれしい話です。

このところ西欧メディアが流すルワンダの話題はコンゴ民主共和国東部の内乱へのルワンダ軍が加担しているのではないかという疑惑が多いです。政府は躍起になって否定していますが、ルワンダのイメージが低下しているのを見るのはつらいです。一方日本のメディアはアフリカ、そしてルワンダのポジティブな情報を公開するケースが増えてきている様です。過去一年以内に大手新聞社やTV局の方がルワンダに取材に来ています。その方々が取材されたルワンダ(アフリカ)を多角的にみた記事や映像コンテンツを積極的に流して下さっていると聞きます。アフリカのポジティブな発展の可能性に眼が行くようになってきている証拠でしょうか(他の国に比べるとかなり出遅れた感はしますが。。)。

在日ルワンダ大使も非常に精力的にルワンダを日本に売り込んでくださっているようです。在京ルワンダ大使館経由で在ケニヤの日本企業向けに投資セミナーを開いてくれないかという依頼もJETROにあったそうで、たまたま私がケニヤに出張に行った際にJETROナイロビオフィスにお伺いしてどのように進めるかのご相談をさせていただきました。同じように私の専門分野である情報通信分野でもJETROがルワンダとの美ビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)のパイロット・イニシアティブを行いたいとの要請がありました。アフリカ諸国で選ばれたのはルワンダだけということで日本の企業とルワンダの企業を繋ぐチャンスと非常に期待しています。

来年には東京で通算第5回目のアフリカ開発会議が開かれます。これは5年ごとにアフリカの首脳を東京にお招きして、日本がアフリカの開発にどのように関わっていくかを決める会議です。この会議の議題としてもアフリカと日本の企業を繋ぐことが提唱されています。このようなポジティブな環境が整いつつある中、なんとか日本企業とアフリカ(特にルワンダのICT産業)を繋ぐお手伝いをしたいと考えて支援を行っています。

ルワンダのビジネス環境は他のアフリカ諸国と比べても格段に進んでいます。世界銀行が出しているビジネス環境の調査でルワンダは5年連続して世界で2番目にビジネス環境の改革が行われている国に選ばれています(ちなみに1位はグルジアです)。同じ資料によるとアフリカの中で3番目にビジネスがしやすい国にも選ばれています。同様に世界経済フォーラムが出している競争力の資料でもアフリカの中で3番目にビジネスを行う環境が整っていると言うことです。新規の事業を始めるのに平均6時間しかかからず(登記も含め)、新しくビジネスをスタートしたその日のうちに税金を電子的に払うことも可能です。しかも新規ビジネスの登記をインターネットを使えばただでできます。こういったところで内陸国の弱さをカバーしようとしています。

ルワンダの経団連に当たるPSFが開催している商業エクスポ。ルワンダ内外の600を越える企業が参加し、製品の販売や商談を行っています。

ルワンダの経団連に当たるPSFが開催している商業エクスポ。ルワンダ内外の600を越える企業が参加し、製品の販売や商談を行っています。

http://www.exporwanda.com/

前回ルワンダの産業の最重点分野について書かせていただきましたが、そのなかでもルワンダにおけるICTセクターへの期待は高いです。ルワンダ政府は今後5年間の内に民間とのパートナーシップを基に公共サービスの効率化、国外へのICTを使ったサービスやプロダクトの輸出、国内の産業効率化などを目指しています。そしてICT産業は若者の雇用を創出するものとしての期待がもたれています。この目標を可能にするにはICT民間企業の競争力を高めることが必要不可欠です。これはルワンダのICT戦略の重点項目の一つであることもあり、私もこのところICT商工会議所と仕事をすることが多くなってきました。規模的に大きな事は難しいのですが点を繋ぐことと、触媒的な支援方法を使いICT産業の育成事業に積極的に関わっています。

JICAプロジェクトがICT商工会議所、ルワンダ開発局と共同でサポートしたイノベーションセンター。 若者の企業やICTを使ったプロダクトやサービスを開発する拠点になっています。

JICAプロジェクトがICT商工会議所、ルワンダ開発局と共同でサポートしたイノベーションセンター。 若者の企業やICTを使ったプロダクトやサービスを開発する拠点になっています。

http://www.klab.rw

 

今後はJETROやJICAなどのパートナーを積極的に巻き込み、日本企業とルワンダの企業との連携を模索したいと思っています。

ルワンダのICT産業の可能性についてどなたか興味ございますか?

 

ブログ執筆者執筆者:山中敦之

阪神大震災の際に情報通信技術が災害復興に役立つ経験をして以来、モンゴルを始め世界中色々なところで情報通信技術を国や社会の開発に役立てる活動を行う。2010年初頭よりアフリカのルワンダで情報通信技術の政策アドバイザーをしています。

アフリカは過去に何回か短期出張で来ましたが、長期滞在は千の丘の国であるルワンダが初めてです。自分より日本人ぽいルワンダ人に時に戸惑いつつも、情報通信技術を使った社会・経済発展を進めるべく奮闘中。ルワンダだけでなく近隣国を含め、日本からはまだ遠いアフリカのことを少しでもご紹介できたら良いかと思っております。

 

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第10回 ルワンダのICT産業の可能性についてどなたか興味ございますか? への1件のフィードバック

  1. Kenshiro IMAMURA のコメント:

    イスタンブールでは失礼いたしました。ラウンジにはたどり着いたのですが…。もしよろしければ今後もぜひルワンダ、アフリカのICT事情について教えてください。