第3回「卒業」― そして「未来」となる

ハーバードヤードでの卒業式が終わるとすぐにケネディスクールの方に引き上げます。今度は各自バラバラ。行進はしません。

ケネディスクールでは各学位プログラムごとに、名字のアルファベット順に整列します。ハーバードヤードの卒業式とは異なり、ケネディスクールの卒業式ではひとりひとりに修了証書が授与されます。私はFで始まる名字なので前の方でした。

そして順次卒業式会場に入場。まずは学長のスピーチから始まります。
“You are the future of the world.” 「君たちが世界の未来なのだ」
未来を若い力にかける、そういう意思が伝わってきます。
またこのスピーチは儀式にありがちな長いお話とは異なり、簡潔かつ明瞭なものでした。以下に、要点を記します。

―(以下、ケネディスクール学長の言葉 拙訳)―

皆さんが次の一歩を踏み出すに当たって、いくばくかのシンプルなメッセージを送りたいと思います。大胆になって下さい、革新を忘れないで下さい、そして危険を冒して挑戦して下さい。
ケネディスクールはおそらくこの世界に存在するであろうアイディアの中でも最善のものを取り入れています。しかし、実際には、世界の問題は未解決なままです。

だからこそ、私たちは新しいアイディアと新しい思想が必要なのです。皆さんはここに来てきっと生まれ変わることができたと思います。さあ、今度はあなたの番です。始めてください。リスクを冒して挑戦しなければ、決して成功しないでしょう。逆に、失敗することがないとしたら、それはまだまだ挑戦が不十分だということでしょう。

いいですか、皆さん。ここケネディスクールで、本当にたくさんの大義、国、ものの見方、年齢層、バックグランド、階級の人たちに出会ったことと思います。

あなた方は、自分に反対する人たちだけに耳を傾けていれば良いのではありません。あなたが代弁しようとしている人たちの声にも、同時に耳を傾けなければならないのです。それは貧困にあえぐ人々かもしれませんし、もがき苦しみ奮闘している人々かもしれません。人は、自分の方が思慮深いと思いがちです。しかし真の統治というものには、耳を傾け、情熱を捧げることが必要なのです。

最後に、大切な言葉を送ります。どうしてここに来たのかを決して忘れないで下さい。どこかでたぶん、より大きな善のために働きたいと言っていたことでしょう。誰かがあなたを勇気づけました。悲劇があなたを変えました。目の前に広がるチャンスに、あなたは心を奪われました。より大きな世界があなたの前に広がっているように感じていたのかもしれません。

いまこうして、このすばらしい機会を共に祝福できることに感謝します。そして、私たちのこの学び舎で、こんなにもすばらしい時間を共有できたことに、心の底から感謝したいと思います。

皆さんの将来が楽しみです。すばらしい卒業生たちよ、おめでとう。

―(以上、ケネディスクール学長の言葉)―

そしてひとりひとり壇上に上がり、学位が授与されていきます。
ここでは学生のスピーチはありません。

最後にケネディスクールのアカデミック・ディーンが閉会を宣言し、卒業式は終了したのでした。2011年のケネディスクールの卒業生は総勢555名でした。

その後はランチを楽しみ、各々の時間を過ごすことになります。
私は同窓生向けの式典に参加するために、再びハーバードヤードに戻ったのでした。

 

ブログ執筆者執筆者:藤村慎也

18歳まで愛媛は松山で育ち、大学進学のため上京。初めての大都会で右往左往しました。そんな田舎者が、30代にしてあのハーバード大学への出願を決意。苦節の末に合格を果たします。このブログでは、出願準備から修士号取得までを振り返りつつ、米系経営コンサルティング会社で働いた経験も踏まえながら、日米の人材育成観や方法論の違いを考えます。グローバル人材育成へ取り組む方、グローバル人材として活躍したいと思っている方のお役に立てるメッセージを届けられればと思います。

好きなアーティストは長渕剛。好きな歌は「西新宿の親父の唄」。居酒屋の親父が売れない歌手志望の若者に鯛の刺身をご馳走して言う「出世払いでいいからとっとと食え」というフレーズが好きです。

ハーバード留学記を綴ったブログ
Ask what we can do: 夢を楽しみながら紡ごう!」も合わせてご覧ください。

 

シリーズ :
「ハーバードは何が違うのか!?
~30代からのグローバル人材育成留学体験記~」

 


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