第28回 発展途上国市場ビジネス参入の手助け

毎四半期ごとのルワンダへの1ヶ月の派遣は、短期滞在のためにしなくてはならない事柄・事案が多く、非常にバタバタしてすごすことになってしまいます。特に今回2回目の派遣は、途中に一週間弱のガーナ出張もあり(ガーナの活気には驚かされました)、第一回派遣にも増して時間に追われる事になりました。今後もこのペースで支援が行われるので、何とかうまいペース配分をつかまなければならないと感じている所です。

西アフリカで非常に有望視されているガーナの首都アクラの建築ラッシュ。 ガーナは初めてだったのですが、非常に活気があるだけでなく、民間セクターの活動も盛んでした。また他の西アフリカ諸国の様に「押し」が強いこともなく、短い期間でしたが、非常にビジネス環境が良いように感じました。

西アフリカで非常に有望視されているガーナの首都アクラの建築ラッシュ。
ガーナは初めてだったのですが、非常に活気があるだけでなく、民間セクターの活動も盛んでした。また他の西アフリカ諸国の様に「押し」が強いこともなく、短い期間でしたが、非常にビジネス環境が良いように感じました。

前回、日本企業の発展途上国への市場参入に向けて色々な補助スキームがあるとお話しました。今回はそのうちのいくつかについてお話をしてみたいと思います。

日本企業の発展途上国市場参入支援スキームは大きく2つに分けられるかと思われます。 一つは日系企業が直接発展途上国の市場に打って行くための支援。日本政策金融公庫の「海外展開資金」JICAの「中小企業海外展開支援事業」JETROの「アフリカビジネス実証事業」ジャパン・コンテンツ ローカライズ&プロモーション支援助成金(J-Lop)などがこれに当てはまると思います。

そしてもう一つは、途上国でのビジネスをするための人的資源を育成するスキームです。これにはHIDA/JETROの国際即戦力育成インターン制度海外産業人材育成協会(HIDA)が行う日系(日本と関連のある)企業向けの各種人材育成・研修支援制度、JICAがサポートする次世代 日・アフリカのビジネス人材育成事業のABEイニシアティブ(アフリカの若者のための産業人材育成イニシアティブ)などがこれに当たると思われます。

上記は私が知っている日本企業の海外進出を助けるスキームの一例ですが、これら以外にも多くのスキームがあると思います。しかし、残念なことにこれらの活動を一元化して紹介している所はないように思われます。 本来こういった情報が一元化されていれば、発展途上国での仕事を行いたい企業にとっては情報収集が楽に行えると思います。しかし、これらの支援活動をおこなっている母体が違うせいか、こういった支援策を探すのが困難です。

上記の支援スキームの中のいくつかは、実際にコンタクトしたり、自分の案件を絡めて応募したこともあります。 実際に上記機関が行っている説明会などに行くと、各スキームについて非常に良く教えてくださいますし、個々のケースにフレキシブルに対応してくださるようです。しかし最初の情報を得るのが難しいため、そのポテンシャルを引き出していないのではないかと感じました。

自分の支援案件は、日本とルワンダのICT関連企業をつなげ、それを基にビジネスへと展開していってもらう事が一つのポイントです。各企業の個々の契約や細かい業務合意内容に関してサポートする事はありませんが、企業同士を繋げることや、日・ルワンダ関係の将来を担う人材を育成する事は大きな意義があると思っています。 この目標を達成するために、上記に挙げた「アフリカの若者のための産業人材育成イニシアティブ」(通称ABEイニシアティブ)にルワンダ人の若い企業家やICT関連企業人材を応募さました。 こちらの制度は、先のTICAD-Vの折にアフリカでの民間協力を進めようとの事から形成されたものです。

これまでのODA案件とは違い、アフリカ各国の民間セクターからの人材を日本で育成し、インターン制度を使った日本企業とのマッチングを行う事により、中・長期的に日本とアフリカを繋いでいく民間セクターの人材を育成する事を目的とした支援です。

ルワンダはABEイニシアティブの初年度の対象国では必ずしもなかったようですが、関係者の皆様のご尽力のおかげで、この制度にも初年度から応募させていただく事が出来ました。 まだ初年度の対象者の合格結果は出ていませんが、この様なスキームで出来た知日・人材が、アフリカに戻り、今後の日・アフリカ関係を築いてくれるものと信じています。

ルワンダの若きICT企業家たちの活躍を紹介するイベントを、「世界情報社会・電気通信日」に行いました。 こういった若きICTセクターの人材が日本で研修(学位)を取り、ルワンダと日本を繋ぐ人材として活躍する日が来ると、日本とルワンダの関係がかなり面白くなると思います。

ルワンダの若きICT企業家たちの活躍を紹介するイベントを、「世界情報社会・電気通信日」に行いました。
こういった若きICTセクターの人材が日本で研修(学位)を取り、ルワンダと日本を繋ぐ人材として活躍する日が来ると、日本とルワンダの関係がかなり面白くなると思います。

ここで一つお知らせなのですが、来る6月10日~11日と、アフリカ開発銀行・アフリカ外交使節団が主導となって行う日本‐アフリカ ビジネス・フォーラムが東京で開かれます。

http://ac.nikkeibp.co.jp/nb/jabfj2014/
こちらのフォーラムはもうかなり一杯になっているようですが、これに関連するイベントとして、JETRO/在日ルワンダ大使館主催で、東京と神戸でルワンダ・ビジネスフォーラムを6月12日(東京)と6月13日(神戸)で開催する事になりました。 このイベントには、私もファシリテーターとして参加させていただきます。

http://ac.nikkeibp.co.jp/nb/jabfj2014/subevents.html
こちらはルワンダでビジネスを行っている日本の企業の方を中心としたパネルディスカッションを行う予定です。これに併せてルワンダからもICT企業の方が来日しますので、もしよろしければ、ご参加していただけると幸いです。

 

ブログ執筆者執筆者:山中敦之

阪神大震災の際に情報通信技術が災害復興に役立つ経験をして以来、モンゴルを始め世界中色々なところで情報通信技術を国や社会の開発に役立てる活動を行う。2010年初頭よりアフリカのルワンダで情報通信技術の政策アドバイザーをしています。

アフリカは過去に何回か短期出張で来ましたが、長期滞在は千の丘の国であるルワンダが初めてです。自分より日本人ぽいルワンダ人に時に戸惑いつつも、情報通信技術を使った社会・経済発展を進めるべく奮闘中。ルワンダだけでなく近隣国を含め、日本からはまだ遠いアフリカのことを少しでもご紹介できたら良いかと思っております。

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